ギリギリの嘘
嘘の給料日である25日を過ぎたのに、嘘の派遣バイトの給料である数万円はまだ用意出来ていない。
体調不良で一週間寝込んでいたせいで、ただでさえ少ない出勤日が減り、出勤してもお茶を引く(お客さんがゼロで収入もゼロってこと)という、なんとも厳しい状況だった。困った。
私は嘘をつくのがうまい方だと思う。
というか、誤魔化せない嘘はつかないようにしてるのもあるんだけど。
今までキャバクラとかで働いていた時も言ってみれば夢のある嘘をついてお給料を貰っていた訳だし、今のお店で「カノンちゃん26歳」を演じているのも嘘をついているのに等しい。
そして私は同居している母に派遣のバイトをしていると嘘をつき、嘘の時給と給料日を設定し、自分でそれらしい給与明細を作ってお金と一緒に封筒に収め、そのまま貰ってきたような顔をして渡している。
そういうことを私は決して平気な思いでしているわけではない。
出来ることならこんな嘘はつきたくないし、こんな嘘をつかなくていいようになりたい。
でも今は、どうしてもそういうわけにはいかなかった。切羽詰まっているのだ。
今日はオナクラ店のお客さんが一人だけで7000円貰えた。うち交通費で1500飛ぶので実質5500円の収入。仕事は楽でありがたかったけど、今はそれより収入が欲しい。
デリヘル店に正式デビューしたらもっと忙しくなるだろうか。
お店自体が忙しくないと私の方にも仕事は回ってこない。
キャバクラと違ってお客さんに直接営業をかけることは出来ないから、そこはもうお店側に頑張ってもらうしかない。
そして私は、与えられたお仕事をきちんとこなし、お客さんに楽しんでもらえるように頑張る。
…私が頑張る準備はいつでも出来てるんだけどな。
いわゆる普通のお仕事の人たちは今日が仕事納めだった人が多いんだろう。お疲れ様です。
年末年始に風俗で遊ぶ人ってどのくらいいるのかな?
願わくば私の元へお客さんが来てくださることを祈る。
私の仕事納めはまだ先です。