泥より出でて泥に染まらず

底なし沼で立ち泳ぎしてるアラサー女のぼやき。

やっぱりデリヘルは収入が良い

ただし、割に合うかは別として。


今日はデリヘル店のお客さん2人のみで34000円の収入。そこから交通費1500円を引いて実質32500円の収入。ありがとうございました。


今日はいいお客さんに恵まれたからそんなに負担にならなかったけど、もともとメンタルが下降気味だったから、待機中ずっと帰りたい帰りたいって思ってた。

結果的に頑張って良かったんだけどね。


待機室のテレビは年末の特番を流していて、それをぼんやり眺めてた。

世間は年の瀬なんだよね。なんだか全然実感が湧かない。


すこし疲れた。

睡眠薬はもう飲んだ

「どうやったら眠れるの?」

「目を閉じたら眠くなって、そのうち眠れるさ」

「でも、目を閉じるのが嫌なの」

「どうして?楽しい夢が見れるかもしれないじゃないか」

「だって、目を閉じたら見えてしまうんだもの。今日あった色んなこと、嫌なこと、これから先の不安なこと、怖いこと、悲しいこと…」

「だから目を開けて、違うものを見続けてるのかい?」

「そう、ずっと逃げてるの。こうして他のものを見ている間は心配ないから」

「でも、それだといつまで経っても眠れないだろう?」

「だから困ってるの。いっそ気絶してしまえばいいくらい。…ねぇ、もうそろそろ飽きてきちゃった。今度は何を見てればいいかな?」

泥沼に咲く花となれ

今日は掛け持ちのデリヘル店デビューの日だった。

それでオナクラとデリヘルのお客さん1人ずつで29000円の収入。うち交通費として往復1500円。よって今日は実質27500円の収入。

これで嘘の給与明細の金額に達したので、封に収めて母に渡した。

やっと一つ、心の荷が下りた。でももっと沢山のものを私は背負っている。

まだまだこれから。頑張らなくちゃ。


ところで指入れって男性にとって魅力的なものなの?

秘部を侵略することに快感を覚えるの?侵略されている私の様子に快感を覚えるの?

正直指入れのなにが楽しいのか、私にはちょっとよく分からない。

単純に私が気持ち良くないから分からないだけなのかな。

痛かったり不快だったり、あんまりいいと思ったことがない。


あと下を触った手で髪に触るのは本当に勘弁して欲しい。実際には言わないけど。

お客さんじゃなくて恋人が相手でも、あちこち触った手で髪に触って欲しくないし、触られるとイライラする。心の中で罵倒する程度には。


そういうことを腹の底に抱えながら、それでも努めて笑顔でお客さんをお迎えします。

そしてお互い笑顔でバイバイできるようにキッチリ働く。それが私のポリシーでもある。

やるからにはしっかりと。たとえ泥沼に居たとしても、そこで小さくとも力強く咲く花でありたい。

情けなさが首を絞める

焦るあまり珍しく連勤の予定を立ててみたけど、今日は力尽きてしまった。
散々悩んでから欠勤連絡をして、布団の中で財布の中身とスケジュール帳とにらめっこする。

お金の悩みっていろんなエネルギーを奪っていく。
いまは母と同居していて養って貰っているような状態だから、食べることと寝る場所には一応困ってはいないけれど、母にだって限界があるし、決して余裕のある暮らしとは言えない。
だからこそ私がなんとか稼いで家にお金を入れなくちゃいけないのにこのザマだ。

ただ生きるだけでもお金はかかる。迷惑もかける。
私の場合病院にも通わないといけないし、負債の返済も残っている。
早くマイナスから抜け出したいし、貯金だってしたい。欲しいものはたくさんあるけどそれは後回しでもいい。

少しでいいから余裕が欲しい。気持ちにも余裕を持ちたい。

ギリギリの嘘

嘘の給料日である25日を過ぎたのに、嘘の派遣バイトの給料である数万円はまだ用意出来ていない。

体調不良で一週間寝込んでいたせいで、ただでさえ少ない出勤日が減り、出勤してもお茶を引く(お客さんがゼロで収入もゼロってこと)という、なんとも厳しい状況だった。困った。


私は嘘をつくのがうまい方だと思う。

というか、誤魔化せない嘘はつかないようにしてるのもあるんだけど。

今までキャバクラとかで働いていた時も言ってみれば夢のある嘘をついてお給料を貰っていた訳だし、今のお店で「カノンちゃん26歳」を演じているのも嘘をついているのに等しい。

そして私は同居している母に派遣のバイトをしていると嘘をつき、嘘の時給と給料日を設定し、自分でそれらしい給与明細を作ってお金と一緒に封筒に収め、そのまま貰ってきたような顔をして渡している。


そういうことを私は決して平気な思いでしているわけではない。

出来ることならこんな嘘はつきたくないし、こんな嘘をつかなくていいようになりたい。

でも今は、どうしてもそういうわけにはいかなかった。切羽詰まっているのだ。


今日はオナクラ店のお客さんが一人だけで7000円貰えた。うち交通費で1500飛ぶので実質5500円の収入。仕事は楽でありがたかったけど、今はそれより収入が欲しい。


デリヘル店に正式デビューしたらもっと忙しくなるだろうか。

お店自体が忙しくないと私の方にも仕事は回ってこない。

キャバクラと違ってお客さんに直接営業をかけることは出来ないから、そこはもうお店側に頑張ってもらうしかない。

そして私は、与えられたお仕事をきちんとこなし、お客さんに楽しんでもらえるように頑張る。

…私が頑張る準備はいつでも出来てるんだけどな。


いわゆる普通のお仕事の人たちは今日が仕事納めだった人が多いんだろう。お疲れ様です。

年末年始に風俗で遊ぶ人ってどのくらいいるのかな?

願わくば私の元へお客さんが来てくださることを祈る。

私の仕事納めはまだ先です。

デリヘル入店というクリスマスプレゼント

「あのー…お金、大丈夫?」

昨日、結局お客さんがゼロだった私に店長が聞いてきた。

「大丈夫じゃないです」

交通費として貰った千円札をいそいそと財布にしまいながら、私は正直に答えた。お店に出勤するのに往復千円以上かかっているからこれでも数百円のマイナスになる。

元々出勤日数も少ない上に収入ナシの日ばかりだと、流石に厳しい。


そこで私の諸々の事情を知っている店長は、もし良かったらこっちもやってみる?と系列店を紹介してくれた。

そこはいわゆるデリヘル店だ。いま在籍しているオナクラ店よりも稼げるという。

系列店があるとは知らなかったので、思いもよらない提案に驚いた。

というのも、実はいまのお店だけではやっていけそうにないからと、できるだけライトな違うお店との掛け持ちを考えて面接を受けたりしていたところだったからだ。


当然、私は二つ返事で入店を決めた。

デリヘルは昔少しだけやったことがあって、その時は指入れが嫌で辞めたのだけど、指入れはNGにできるとのことだったので即決してしまった。

トントン拍子で話は進み、パネル用の写真撮影もして、そっちのお店用の新しい名前も決まった。

少しでも早く稼ぎたい私にとってはありがたいことだった。


その店のサイトでサービス内容を確認しながら、大抵のことに抵抗を持たなくなっている自分の感覚は麻痺していておかしいんだろうな、と思った。

初めて会う男の人の前で服を脱ぐことも、キスをすることも、触られたり触ったりすることも、なんだか別にどうでも良くなっていた。

それはお仕事として安全な枠組みの中でしていることだからこそというのもあるんだろうけど。


帰りの電車で、付き合いたてらしい高校生のカップルが仲良く並んで話をしていた。初々しくて微笑ましくてなんだか眩しい。

私もあんな頃があったっけ、なんて記憶を辿ってみたけれど、確かにそんな頃もあったけど、もっともっと昔の時点で私の一部は既に壊れていたんだった。


ファーストキスも、初めて身体の大事なところを誰かに触らせるのも、私は不本意な形で迎えて失った。

多分その時から私はどこか諦めていたんだと思う。

自分の意に反して性的な対象として扱われることがなぜか多く、嫌な思いも怖い思いもたくさんしてきた。

きっとその反動で私は私自身を軽く見なして安売りしてしまうのだろう。

どうせ私なんて。どうせ女なんて。そんな意識が私の奥底にきっとこびりついているのだ。


そんな私を説教したがる人はきっとたくさんいると思う。

だけど私は、今とにかく稼ぎたいのだ。

とりあえずある程度の蓄えを作って、ほんの少しでいいから安心したい。

お金がないことほど心許なく不安なことはない。それがメンタルの調子を左右することだってある。

今の私にはいろんな余裕がない。だからいろんなものを見ないフリして、一本の糸に縋るしかない。


いわゆる普通の仕事をしている人たちを私は尊敬する。

でも水商売や風俗を卑しい仕事とは思いたくないし、そこで従事してる人たちはみんなそれなりにプライドを持ってやってる。

だから私は、そういう人たちのことも尊敬する。


パネル写真撮影の時、雑談の中で店長が言った。

「本当はやりたい仕事とか、あったりするの?」

本当は、私が本当にやりたいことは…

「…わかんないです。やりたいこととか、やれることとか、色々考えるけど、でもよく分からないんです」

答えが出ないのか、答えを出したくないのか、もう私はそれすら分からない。

風俗店にサンタクロースは来ない

私は超ライト風俗店で働いている。今も店の待機室でソファに寝転がりながらぼんやりとお客さんを待っている。


うちのお店は大雑把にいうといわゆるオナクラとかの部類に入る。サービス内容がライトな分、お客さんも多くはない。深夜帯ならもう少しはお客さんもいるのかもしれないけれど、私は早い時間にしかいないので分からない。因みにお給料もライトだ。


それでも私がこの仕事をしているのは、今の私にはこの仕事くらいしか出来ないからだ。


風俗嬢のメンヘラ率は今更説明するまでもないと思う。そして私ももれなくメンヘラだ。

メンヘラという言葉は個人的に好きではないし、私自身は違和感を覚えるのだけど、人に説明するには楽で分かりやすいラベリングだからここでは使うことにする。


そのメンヘラである私は、ストレスや疲労で自律神経のバランスを崩しやすく、時には低血圧で急に倒れたりするため、なかなかフルタイムで働くことが出来ない。

昔は週5で会社員として働けていた時期もあったけど、結局あまりに体調が悪くなってしまい、自宅でほぼ寝たきり状態が続いたため辞めざるを得なかった。


大学受験期にうつ病に悩まされ、なんとか入ったFラン大学もうつ病が原因で中退し、フリーターとして水商売を含むアルバイトを転々とし、一度は就職するものの1年も満たずにまたうつ病で退職。実家で療養をしながら家族にも友人知人にも内緒で風俗店に勤務する29歳。それが私だ。


風俗店はメンヘラに優しい。

当日欠勤しても連絡さえすれば怒られないし、遅刻をしてもまあなんとかなる。

いや、この店が優しすぎるだけで他のお店は違うのかもしれないけど、大抵ほとんどのお店がとにかく女の子を大事にして、長くたくさん働けるように優しく接してくれる。

まあ裏で「あの野郎また休みやがってクソが」なんて言われてるのかもしれないけど。知らないところで言われる分には気にしないからいいや。


でもこんな仕事、いつまで続けられるんだろうかと思う。

仕事自体は内容がライトだからそこまで負担にならないし、お客さんも草食系というかおとなしい感じの人が多いからストレスも少ない。

だけど自分自身が商品なのだ。その商品も、どんなに気を使ってもどんどん古くなっていく。


実年齢29歳、源氏年齢26歳。風俗業界では人妻枠に片足を突っ込んでいる。

特別可愛いわけでもないし、胸が大きいわけでもない。痩せてはいるけれど、どちらかといえば貧相と言った方が正しい。

これ以上自分を商品にしていつまで「カノンちゃん(仮名)26歳」を演じていられるか。

ほとんどいつも先が見えない不安と隣り合わせでいる。


今日はまだ一人もお客さんについていない。

やっぱり給料日前のクリスマスイブに来る人の方が稀なのかな。

仕事が楽な分、収入がないのもつらい。このままだと交通費分マイナスで終わる。


夢も希望も抱いたところでどこか虚しい。

今はサンタさんよりもお客さんに来て欲しいし、プレゼントがもらえるなら普通の健康が欲しい。